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2021.10.24

足利大学附属高等学校「修養会」

非常勤講師として勤めている足利大学附属高等学校で恒例行事「修養会」が、学校に併設されている修養道場で行われました。

本校は今年で創立60周年を迎えますが、「修養会」は創立当初から行われていた行事であり、これを乗り越えられければ卒業することは出来ない必修単位でもあります。

卒業生は総勢2万人にも上るそうですが、その全ての卒業生が「修養会」を体験しクリアしているのです。

 

さて、この「修養会」とは一体何をするのか・・・ずばり仏道(禅)の体験修行です。

今年はコロナ禍で特別対応として、高校内にある道場で開催しましたが、本来は一年生が一学期の間に沼田迦葉山へ参り一泊二日の「修養会」を行います。

今年は宿泊も出来ない状態ですので一日限りでの「修養会」になりました。

生徒たちは朝7時半から夕方5時まで、『般若心経』の読経、写経、坐禅、生徒指導、食事作法を守った昼食・・・みっちり修養してもらいます。

 

生徒たちには、これから世間の荒波を乗り越えるべく、また本校の学生(仏教・聖徳太子の教えを大切にしている)としての自覚を持ってもらうために、「忍耐力」「集中力」「協調性(チームワーク)」を養ってもらうことを目的としています。

先生方もこの行事には力を入れており、早朝6時から登校し支度をして下さる先生もいました。

 

生徒たちにとっては、厳しい時間であったと思いますが、すぐに怠けてしまったり逃げ出したくなる自分自身は実はもっと出来るのだと実感を得たと思います。

 

私も生徒たちを見ていて、特に「忍耐力」は重要だと感じました。世間では、「無理はよくない」「我慢はしなくてよい」等と楽しさを求めるゆとり教育が素晴らしいとする風潮もありますが、それでは日本人がますます弱くなり、腰抜けの若者が多くなってしまいます。

 

先ずは、我慢をする忍耐力を付けなければ、他人の痛みも分からず世間に流される無気力人間になってしまいます。

 

きちんと指導を受ける環境があれば、一生懸命にやるべき事に取り組み、他人との協力も自ずと出来るようになるのです。

 

生徒たちが一生懸命に、話を聞く姿、坐禅や写経をして、挨拶も自らできるようになる様子を見ていると、私自身も元気と勇気をもらえるのでした。

 

懸命に物事に励むことは、実に尊いことだと改めて実感することが出来ました。


教育指導の先生による講和の様子

 

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