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2022.04.25

「般若心経」とはなにか

端的に言えば、「般若心経」とは「空」を説く経典です。

 

奈良薬師寺の高田好胤元管長さんは、「般若心経」の「空」の心をわかりやすく説いておられ、世間に浸透いたしました。

 

「かたよらない心 こだわらない心 とらわれない心 

ひろく ひろく もっとひろく 

これが般若心経 空の心なり」

 

この言葉は高校生にも良く伝わりますので、授業でも多用させて頂いております。

 

現在日本で親しまれている「般若心経」は三蔵法師玄奘(602-664)が翻訳したものです。

その他には鳩摩羅什(344-413)訳を含んで合計7訳が現存し、小本と大本との2種のサンスクリット本とチベット訳本とがあります。

 

玄奘訳は小本に相当し、詳しくは「般若波羅蜜多心経」であり、字数は266文字(経名「摩訶般若波羅蜜多心経」を含めると276文字)、経名のなかの「心」(hrdaya)は心臓をいい、心・心髄の意であります。

すなわち般若経典群に説かれる内容を「空」という核心に凝縮し(たとえば色即是空・空即是色)、また末尾に真言(mantra)を置いて、悟りの彼岸への到達を讃えているのです。

参照「岩波仏教辞典」

 

また、玄奘三蔵がインド(天竺)からたくさんの経典を持ち帰り翻訳をしましたが、その般若経典の『大般若経』〈六百巻〉を濃縮して五千文字(5176字)にしたものが『金剛般若経』で、五千文字の『金剛般若経』をさらに濃縮して二百六十文字(276字)にしたものが『般若心経』とも言われます。

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